ダンバー博士HPホーム

さあ、みんなで立ち上がり、子犬が未来の保健所の犬になるのを
防ぎましょう。予防がカギです。


この1月、私たちのオフリード(リード付けずに行う)パピークラスが生誕30周年を迎えます。ハッピーバースデー、シリウス® パピートレーニング! 今となっては信じられないことですが、30年前にカリフォルニア州バークレーのライブオークパーク(今もシリウスのクラスはここで継続しています)で、世界初のオフリードで教える、子イヌの社会化及びトレーニングのクラスを始めました。私がシリウス®を始めたそもそもの発端は、私の愛犬でアラスカンマラミュートの子犬、オマハを地元で連れていけるパピークラスを探していたからです。

 

カリフォルニア大学バークレー校で、10年間犬の発達上の行動を研究調査した私は、早期の社会化と科学に基づくトレーニングテクニックがいかに重要で、後々まで影響するかを熟知していたのでオマハが成犬になるまではトレーニングクラスを先延ばししたくないと思っていました。ただ当時シリウス®のパピークラスがきっかけで、世界中の家庭犬のトレーニングの仕方が様変わりするだろうとは予測はできていませんでしたが。

 

シリウス®ができるまでは、パピークラスというものがありませんでした。犬をしつけ教室に連れて行こうと思ったら、生後6ヶ月~1歳になるまで待たなければならなかったのです。しかも、教えられていたのは多くはリードを付けた状態でのオビーディエンス(服従)の反復練習でした。一方、シリウス®は生後12週齢(現在ではもっと幼い犬を受けいれています)という若さの子犬を受け入れ、シリウス®のカリキュラムで強調したのは、「早期の社会化・咬みつきの抑制・気質トレーニング」がいかに重要であるかと言う事、そしてそれが後々まで影響するという事です。合わせて、よくある予測できる問題行動の単純な解決方法、そして犬に触わらずに行う科学に基づく「ルアー/ごほうびトレーニング」の原則を使った基本的なオフリードのマナーを教えることでした。

 

基本的にパピークラスは、犬が人間と暮らせるように準備をするものです。ですから、シリウス®のクラスが、またたく間に世界中の愛犬家に評価されるようになったのも驚くことではありませんでした。そこで使用する方法は、時間がかからず、簡単で、効果的で、なんといってもとても楽しいものです。パピークラスでは、飼い主にも犬にもやさしいトレーニングテクニックを採用することを一番大切にしています。家族全員、特に子どもにも適した方法です。シリウス®パピートレーニングのオリジナルビデオ(はじめて作られたドッグトレーニングのビデオ)はすぐに口コミで広がり、1980年代後半~1990年代前半には世界中にパピークラスが広がりました。そして、この新しい流れのパピートレーナーが集まって、世界最大の家庭犬のドッグトレーナー組織「ペットドッグトレーナーズ協会(Association of Pet Dog Trainers)」が創設されました。

 

パピークラスの誕生は、まさにドッグトレーニングに革命を起こし、まったく新しい家庭犬ドッグトレーニングという分野を築きました。それでも、パピークラスにできることは限られ、すでに手遅れになる事も多々あるのです。パピークラスはすばらしいもので、単純にとても楽しいので見逃すのは大変もったいないことも確かなのですが、子イヌが生後3ヶ月になりクラスに参加する前にやっておかなければならないことが山ほどあるのです。

 

実際には恐ろしく多くの子イヌが、パピークラスに参加するときにはすでに問題行動を抱えており、人や他の子犬を怖がる徴候を見せています。「排泄の問題、物を噛んで壊す、無駄吠え、分離不安」などの完全に予測出来る行動や気質の問題を、子イヌが発達させないように予防するためには、もっと早い時期に介入が必要です。なかでも一番重要なのは、子イヌが3ヶ月になる前に、人に安全に社会化させることです。そうしておけば、若年期になっても人に対してシャイ、怖がり、攻撃的になることはありません。

子犬を育て、トレーニングするのに絶対に必要なパラダイムシフトの原動力となる、次の飛躍的一歩を踏み出すにはもう遅すぎるぐらいなのです。今年、シリウス®は犬の専門職にあるすべての方たち、ブリーダー、獣医師、トレーナー、小売店、保護施設職員の方々をすべて繋ごうというイニシアチブを開始します。これは、これから子犬の飼い主になる人、なったばかりの人のための「予防教育プログラム」を普及させることが目的です。たくさんの教材をすでに無料で用意していますが、大切なのは、これから子犬を飼う人、飼ったばかりの人に、この無料の情報が利用できることを確実に知らせることです。

あまりに多くの人が、トイレのしつけ、噛むオモチャを使ったしつけ、合図でのオイデ、オスワリ、フセが出来ていない、人にも十分社会化されていない、8週齢の子犬を買っています。8週齢になると、もう社会化の重要な時期のほぼ2/3は終了しています。さらに、子犬を飼い始めたばかりの多くの飼い主は、失敗させないトイレのしつけや噛むオモチャのトレーニングプログラム(無駄吠えや分離不安の発達を予防することにもなる)を継続すること、家に子犬が来てから数ヶ月の間に子犬にマナーを教えて、人への社会化を継続することなどが、極めて緊急課題であることを知りません。早期の子犬の発達を無視し、限られた期間のチャンスを逃しているのです。結果として、実に多くのしつけられなかった子犬が明日は保健所に行くことになるのです。

家に入る前に靴を脱ぎさえすれば、ブリーダーの犬舎や子犬を迎えた家で、安全に子犬を人に社会化させることができます。原則、子犬は、新生児期から8週齢になるまでに、少なくとも100人の人(とくに子どもと男性)に会ってハンドリングされる必要があり、その後も、子犬が家に来てからの1ヶ月で、さらに100人の人に会う必要があります。パピータイムはパーティータイムなのです!

DogStarDailyが「幼犬期は、成犬になって保健所行きになる犬を救う時期です」というメッセージを発信し始めて3年目になります。思いきって言うと、今後数ヶ月は保健所行きの犬の製造シーズンになります。子犬が家を汚し、物を噛んで壊し出すと、多くの場合裏庭に閉じ込められ、犬はそこでも、どこでも構わず排泄したり噛んだりして、すぐに穴を掘ったり吠えたり逃げ出したりということも覚えます。近所から吠えてうるさいと苦情が入るようになると、若年期になった犬は、次には地下室かガレージに追いやられます。独りぼっちで閉じ込められた生活が続くと、もっと興奮し手に負えなくなり、あっという間に社会化も崩れて、人に用心深くなったり怖がったりするようになります。そんな犬の多くは、生後6ヶ月~2歳で、保健所に連れて行かれます。保健所では、問題行動を抱えた犬たちに、なんとか里親が見つかるように努力しますが、保健所に来る犬の数はとにかく多すぎるのです。今年こそ、この状況を変えましょう。忘れないで頂きたいのは、保健所の犬はすべて元は子犬だったということです。

皆で力を合わせて、保健所に行くことになる子犬の数を減らしましょう。そして、子犬が最初に引き取られた家で、生涯楽しく暮らせるようにしてあげましょう。

ブリーダー、これから飼い主になる人、子犬を飼い始めた飼い主を対象として、たくさんの情報を掲載した私の2冊の本

「子イヌを飼うまえにhttp://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/180473

「子イヌを飼ったあとにhttp://www.dlmarket.jp/product_info.php/products_id/180480

が、電子書籍として無料でダウンロードできるようになりました。

さらに、もうすぐ、2冊の「子犬育てのイニシアチブ」を出す予定です。1冊は新しい子犬の飼い主とこれから飼い主になる人を対象としており、2冊目は犬の専門職の皆さんを対象としています。


シリウス®子犬育てイニシアチブ "これから子犬を飼う人&新米飼い主編"
http://www.idunbar.com/initiative_pupowner/initiativefpupowner.html

シリウス®子犬育てイニシアチブ “犬の専門家編”
(獣医師・トレーナー・ブリーダー・ペットショップ・シェルター:全ての犬の専門職向け)
http://idunbar.com/initiative_dogpro/initiative_dogpro.html

みなさん、どうかどうかお願いですから、この無料の2冊の電子書籍をダウンロードして、「子犬育てのイニシアチブ」のリンク先情報と一緒に、あなたがご存知のすべてのイヌの飼い主、すべての犬の専門職の人たちにメールでお知らせください。あなたがイヌの専門職の方でしたら、電子書籍の末尾に、貴社名、問合せ先を記載して、カスタマイズすることもできますので、クライアントにメールで送りご存知のすべての犬に関わる人たちに転送していただけるようご協力お願い申し上げます。

これらの電子書籍を、色々な人に広めてください。多くの犬の飼い主、そのご家族、友人、ご近所の人も、いつか新しい子犬を家に迎えるときが来るでしょう。新しく子犬の飼い主になる人が、正しい時期に正しい知識を得ることが不可欠なのです。

もし、これらの電子書籍と「子犬育てのイニシアチブ」のリンク情報が、十分な人数の人にメール送信され、さらに受け取った人がすべての犬に関係する知り合いに転送することができたら、早期の予防的介入というコンセプトは広く十分に行きわたり、子犬育てにおいて必要だったパラダイムシフトを引き起こすことでしょう。

さあ、みんなで立ち上がり、子犬が未来の保健所の犬になるのを防ぎましょう。予防がカギです。



 
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